有明の月
作者名: 小波
【出だし200文字】
 雨が降っていた。  芍薬の燃えるような紅が、霖雨のなか色を増したように思われる。  風が吹いた。  西風であった。  薄色の袿が湿り気を帯び、雅やかに匂やいだ。 「姉さま、雨がふき込んでいますわ。御簾もおさげにならないで」  声をかけられ、女御ははじめて顔をあげた。  さらりと揺れた額髪が、白い顔に陰翳をつくった。 「|影《えい》・・・」 「ここのところ雨ばかり。鴨川も増水したとか。溢れなければ//
キーワード 平安時代 源平 保元の乱 縄文・弥生~室町時代 少女 少年 
種別 連載〔全137部〕
ジャンル 歴史
文字数 133,315文字
掲載日 2008年 04月 09日 17時 23分
最終投稿日 2009年 08月 29日 16時 20分
Nコード N0562E
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【あらすじ】
身分や世路、定めまでもが違う人々の運命が交叉し複雑に絡み合ったとき、歴史は動きだす。渦巻く愛憎の行きつく先は・・・
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