煤煙の空
作者名: るっぴぃ
【出だし200文字】
 轟々と大きな音を立てて燃えている。一度だけちらりと振り返り、そして私はもう二度と戻れないことを改めて認識しなければならなかった。父も、母も、兄も、姉も皆死んだ。助かったのが私一人だけなのは、この広大な野原で見渡せばすぐにわかってしまう。  だから、そう。あいつを殺そう。私はそう決める。そして今、この瞬間を生き延びるために歩き出す。見渡す限り農地の続く、この広い広原で。  貴族が嫌いだった。  //
キーワード 戦争 貴族  
種別 連載〔全1部〕
ジャンル 文学
文字数 704文字
掲載日 2012年 01月 27日 23時 55分
最終投稿日 2012年 01月 27日 23時 55分
Nコード N9930BA
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【あらすじ】
 とある時代、とある国。
 そこには確かに貴族制度というものが存在した。

 彼女はそのもとに生まれ、それを憎み、そしてそれに抗う直前にすべてを失った。
 貴族として生きてきた彼女に全てを失ってなお、生きるすべなどあるはずもない。
 だから彼女は今にも命を落とそうとしていた。
 彼女が意識を失う数瞬前、目にしたのは一枚の張り紙。
 それはとある名門貴族が出した求人案内だった。

「召使、募集します」

★★★★★

「君を採用しよう。ついてきたまえ」
 彼女を待つのは、終わりなき戦争の歴史。
「君には飛行士になってもらう」
 彼女が抗うのは、世界の理という名の鎖。
「危険を伴う仕事だが、それまで君の生活を保障しよう」
 彼女が戦うのは、喪失と創造の狭間の光。

「私は……、そんなものはいりません」
「ほう……?」
「ですから、私を召使としてお雇いください」

 私が貴方たちを殺すまで……。
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